「桑名の千羽鶴」は、一羽の鶴さえ折れれば誰でも作ることが可能ですが、次の事項に注意がいります。
まず、何よりの基本は「一羽の鶴が完全に折れること」です。魯縞庵義道の考案した鶴にはそれぞれ名前が付けられており、その名称は『千羽鶴折形』によると、形からくるイメージによって命名されたようです。したがって、名前と形は一致していなければならず、そのためには鶴の折り方の基本が大切といえます。
次に、「楮(こうぞ)」「三椏(みつまた)」「雁皮(がんぴ)」を原料とする、いわゆる「和紙」を使用しなければなりません。和紙は繊維が絡み合っているので、少々無理な力を加えても切れることはなく、「桑名の千羽鶴」は、形によってはかなり無理をしなければ折れないものもあるので、上質の和紙を選ぶことが大切であると言えます。
また、「切り残し部分はなるべく少なくする」ことは、折上がりが美しくなるコツといえます。
そして、「折目正しく」卓上に置いてきちっと折られてきた折り紙の基本から外れ、「桑名の千羽鶴」は「手に持ったまま折る」ことが原則です。何故か?それは実際に「桑名の千羽鶴」を折ってみれば即座に理解できますので、試してみてください。
花見車を折ってみましょう!
展開図・完成写真ともクリックすると大きなサイズで確認できます。
- 上記のように図を書きます。 大きさは、比率で表示してあります。
(参考として、花見車の場合、1の単位は6cm〜8cmを目安とします。) - A・Bのように、線と線の間に空白があるところは2mm〜3mm残し、実線を切ります。
- 斜線部分は切り落とします。
- ○印に向かって三角形に折ります。
(○印は、最初に折り重ねる方向とくちばしを表します。) - 真ん中の大きな正方形(親鶴)から折りあげます。次に両端の小さい鶴2羽を折ります。
- 最後に○印をくちばしにします。
さあ、チャレンジしてみましょう!
(『新装版 桑名の千羽鶴』より)
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桑名の千羽鶴用の和紙や本などを販売しているお店です。
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